『原発のウソ』 小出裕章! [book]

原発のうそ_R.jpg先日、書店にランナーズを買いに行ってたまたまこんな本をみつけました。今起こっている福島原発の事故そのものについて書かれた本です。

知っての通り福島原発は震災から3ヶ月過ぎた今も収束の見通しがたっておらず、現在も放射能を垂れ流し続けています。東電は増え続ける汚染水の処理に困り、再び海への放出を行おうとすらしています。

原発周辺の町や村の人は日々被爆しながら生活を続けています。

日本人の多くは、文化的な生活の為に原発は必要悪だという人が殆どです。原発に反対すると、「じゃあ電気を使わない生活をしろ」と反撃をくらいます。

私たちは本当に原発を抱えながら、ハイリスクを背負いながら今後も生きていくべきなのでしょうか。

この本の著者は現在、京大の助教の小出裕章氏が書いたものです。小出さんは、その世界では有名な反原発の原子力の専門家です。今回の事故について参議院で意見を求められたりもしている方です。

以前から小出さんの、発言や記事は読んだことがあったのですが、まとまった著作は読んだことがなかったので、今回読んでみました。

原発について以前から疑問に思っていたことの説明があり、自分にとってはかなり興味深く読むことができました。

小出さんを含め、反原発の人に対しては一般人からの非難も多いです。不安を煽るだとか、中立ではない等々言われています。

今回の事故が起こっても、小出さんの意見に反対する人は多数いるようです。原発は安全なのかもしれません。しかしその原発で扱っている放射性物質はどう考えても危険なものであるのは間違いありません。そして人間はその放射能を完全に手中に収めていないわけです。

だって、原子炉を運転した結果出た、放射性廃棄物の処理は未だに解決できず、単に貯蔵しその解決を先送りにしているだけです。

しかも、放射の汚染は人の力で浄化できないのです。現在、福島の事故で汚染された、学校の校庭の土を入れ替えたりしています。テレビでもそれは報道しています。しかしその入れ替えた土が行き場をなくしていることはあまり報道されていません。放射能つきの土を誰だって受け入れたくないわけです。

原子炉から出たゴミの処理もできないのに、原発を稼動し、しかも新しく原発を作り続けているわけです。原発大国のフランスでも新規に計画されている原子炉は一基だそうです。

地震のない国でも原発に関する認識が変わりつつあるというのに、地震が多発する狭い日本で原子炉を稼動しながら、過剰に贅沢な生活を続けることに意味があるのでしょうか?

今後10年間、子どもたちに甲状腺がんや白血病が増え、地獄のような苦しみの中多くの子供が死んでいく傍ら、原発の電気で贅沢なくらしを続けていく勇気が私にはありません。

原発ありきでなく、もう止めてしまいましょう。

そして尻に火をつけて、原発の代替案、あるいは原発がなくて不便であっても最低限生活ができるような仕組みをつくりましょう。じゃないと、ここの国民は動かない。

代替案が出るまで原発を使うのではなく、もう一気に舵をきりましょう。その結果日本が貧しい国なってもその方が私はいいです。一部の原発の利権で設ける人の為に死ぬなら、原発なき国を目指して死んだほうがいいです。

我々はヒロシマを経験した国民です。ならば、原子炉は原発とは違うと屁理屈をこねず、核に反対するべきではないでしょうか。

日本人はヒロシマを忘れてしまったのでしょうか。

そして福島はすでにフクシマになってしまいました。我々は現在起こっているフクシマまでも忘れてしまおうとしているのでしょうか。

原発は本当に必要なのでしょうか。


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