巨人と菅野 2011 ドラフト！

今年のドラフトが昨日行われた。毎年いろいろなドラマが起こるが、或る意味今年は後味の悪いドラマで幕を閉じた。

東海大の菅野の交渉権を日ハムが獲得した。菅野はそれに失望し、あきらかに不満気な顔を見せた。原の甥であり、巨人入りを強く希望していた菅野。しかしドラフトで巨人が彼を獲得することはできなかったわけだ。

菅野は巨人でなければメジャーとも言っていたが、メジャーに行った場合、メジャー球団退団後、二年間は日本の球団と交渉ができない。そこでニッセイに行って、次のドラフトを目指す可能性が高いそうだ。

過去に、巨人希望をして他球団を拒否選手は多い。確かに、FAの制度がなかった頃は、選手が可愛そうな部分もあった。しかし、今はFAがある。入団して、プロ野球選手として実績を作り、どこの球団でも欲しい選手になれば、自分の希望の球団に自由に移籍できる。

それに、もし完全ウェーバー方式であったならば、菅野は横浜ベイスターズあたりに決まっていたかもしれない。日本野球界だから抽選がある。

選手が希望の球団に行けないことを、おかしいと言う人たちもいるが、プロ野球は他の企業とは違う。いい選手が一つの球団に集中すれば、そもそもプロ野球自体がつまらなくなり成り立たなくなる。だからドラフトで選手を振り分けている。

菅野の父　菅野の祖父は指名の挨拶もなく、強行指名した日ハムを人権蹂躙だと言っている。菅野の父はやはり誠意を感じない、指名する権利があるなら拒否する権利もあると言う。自分の子どもが行きたい球団に行けなかったことに腹を立てるのは分かる。親なら仕方ないと理解できる対応だ。でも、今はFAがある。選手の人権も或る程度認められているのではないだろうか？

そもそも入札ってのは、ギリギリまで誰が参加するか分からないようにするが基本だ。もちろん参加側はライバルが分かれば入札前にライバルと交渉できるから、ライバルを知りたがる。それが談合につながるわけだ。つまりデキレース。

だから指名前に挨拶ってのは実はおかしい話だと思う。

ドラフトはどの球団がどの選手を指名してもいいわけだから、事前に「我々は彼を一位で指名します」と報告する必要はないと思うし、事前に挨拶がないのに指名したことを迷惑に思うとは随分な身分だと思う。逆に考えれば、巨人以外なら入らないと言っている選手を、無理に指名したということは、そうまでしても欲しい、それくらい評価しているということで或る意味凄い評価をもらっとも解釈できる。

一番、新しいところでのドラフト拒否は内海哲也のドラフトが思い浮かぶ。当時、高校生からのドラフトで、巨人以外への球団にいくことを拒否していたため、巨人が三位以降で単独指名することが予想されていた。ところがオリックスが一位指名した。だが結局、内海はオリックスを拒否して東京ガスに行き、三年後、自由獲得枠で巨人への入団が決定した。

その後の内海と言えば、今年も含め過去五回二桁勝利をしているが、ＷＢＣではほとんど戦力として活躍してないし球界の顔でもない。ダルビッシュや田中と比べると実力も人気も落ちるような気がする。巨人と言うブランドで露出は多いが・・・。

まあ、原の甥っ子で原と一緒に巨人で野球をやりたいのは分かるような気もするが、巨人でなければ野球をしたくないってのはどうなんだろうかと思う。

親コネで自分だけ好きな球団にいくつもりだったとしたら、人格にはかなり問題あるし、そんなルール無視でも自分さえよければいいと思ってるいるなら、そもそもスポーツマンとして問題があると思う。

菅野君、野球が好きなら日ハムに行って野球をやればいいじゃないか。巨人以外なら、社会人でやるというのは、他の11球団が社会人野球より魅力がないと行っているのと同じことだと思わないか？

大学生でこれから社会人で浪人して次のドラフトを待つのは、年齢的に考えてもったいないと思うのは私だけだろうか。プロに入ってバリバリ活躍してＦＡとるのじゃ駄目だろうか。

あ、そうかその頃には原がいなくなってるわけか。原のいる巨人でやりたいわけね。そっか、うーん。

指名する権利があるのと同じように拒否する権利もある。だから拒否するのもいいでしょう。ニッセイで頑張ってください。

巨人しか愛せない野球選手は巨人ファンからしか愛されない。野球を愛する野球選手はプロ野球ファンからだけでなく、国民からも愛される。

個人的には巨人じゃなきゃ野球やらないとかいうやつは、「嫌ならプロ野球に来なくていいよ」って考えなので菅野君がニッセイに行くのは大歓迎なんですけどね。